SuicaカードとモバイルSuicaの違いは?2026年の選び方
このあとは、まず2つを並べて比べます。続いてスマホ・チャージ・返金・駅でのカードの買い方を順に説明します。数字はJR東日本とApple、Googleのページによるもので、このサイトのSuicaカードのページにもまとめてあります。
SuicaカードとモバイルSuicaの比較
まず表をご覧ください。
| 項目 | Suicaカード | モバイルSuica |
|---|---|---|
| 価格 | 1,000円から10,000円 | カードの購入は不要 |
| デポジット | 500円(価格に含む) | デポジットなし |
| 入手方法 | JR東日本の券売機・みどりの窓口 | Apple WalletまたはGoogle ウォレット |
| チャージ | 現金のみ、500円から | スマホに入れたカード(Google ウォレットは1円単位) |
| チャージ上限 | 20,000円 | 20,000円 |
| 返金 | 残額から220円を引いた額に500円を加算 | SuicaアプリかモバイルSuicaの会員メニュー |
| 紛失時 | 再発行なし(My Suicaは再発行可) | 会員メニューで退会手続き |
| 対応するスマホ | 不要 | iPhone 7以降、おサイフケータイ対応のAndroid 9以上 |
カードの価格は6種類です。JR東日本の訪日客向けのSuicaカードのページは、おとな用とこども用のどちらも1,000円、2,000円、3,000円、4,000円、5,000円、10,000円としています。どの価格にも500円のデポジットが含まれます。おとな用とこども用の価格は同じですが、こども用は改札でこども運賃になります。
スマホ版には返すカードが無いので、デポジットもありません。このサイトのiPhoneでのSuicaのページにもあるとおり、モバイルSuicaに500円のデポジットは要りません。iPhoneではSuicaをApple Walletに追加します。AndroidのスマホではGoogle ウォレットに追加するか、モバイルSuicaアプリを使います。
下の図は、デポジットとチャージ、返金について3つを比べたものです。プラスチックのカードとApple Walletに入れたSuica、訪日客向けのアプリのWelcome Suica Mobileです。

どちらにも同じルールがあります。JR東日本によると、Suicaは各エリアの中だけで使えます。あるエリアから別のエリアへまたがって乗ることはできません。JR東日本が挙げる例は、首都圏エリアから仙台エリアへの移動です。こうした移動では、先にきっぷを買ってください。
速い列車も同じです。特急・急行・グリーン車に乗るときは、Suicaで払う運賃とは別に特急券が必要です。JR東日本は2026年度末(2027年3月)までに、6つあるSuicaエリアを1つにまとめるとしています。始まる日はまだ決まっていません。
Suicaを入れられるスマホは?
どちらを使えるかは、スマホで決まります。
iPhoneの場合、AppleによるとSuicaにはiPhone 7かiPhone 7 Plus以降が必要です。Apple Walletに入れるほかの交通系ICカードには、最新のiOSを入れたiPhone 8以降が必要です。2ファクタ認証でサインインしたApple アカウントと、Apple Walletに入れた対応する支払いカードも必要です。Apple WatchはSeries 2以降でSuicaを使えますが、日本で買ったものに限られます。
出発前に、この4点を確かめてください。図は、それを短いリストにまとめたものです。

改札で効いてくるAppleの決まりが2つあります。最初の交通系ICカードを追加するとエクスプレスモードが自動でオンになり、ロックを解除しなくてもタッチできます。エクスプレスモードをオンにできるのは、一度に1枚のカードだけです。スマホの電源は入っている必要がありますが、モバイル通信やWi-Fiにつながっていなくても使えます。
Androidの場合は、GoogleとJR東日本の決まりに従います。Googleによると、スマホはAndroid 9以上である必要があります。Suicaのような電子マネーを使うには、おサイフケータイにも対応している必要があります。おサイフケータイは、スマホをICカードとして使える機能です。
スマホに入れられる電子マネーは、種類ごとに一度に1枚だけです。Googleによると、SuicaはGoogle Pixel Watchの全機種とGalaxy Watch 6以降で使えますが、日本で買ったものに限られます。JR東日本とGoogleの決まりの一覧は、このサイトのAndroidでのSuicaのページにまとめてあります。
スマホにSuicaを入れたら、カードと同じように改札機の読み取り部にかざします。
Apple Payを使う人には、JR東日本の決まりがもう1つあります。JR東日本のモバイルSuicaの利用開始のページによると、Appleの端末を使う人はモバイルSuicaアプリではなくApple PayのSuicaを使います。

チャージ:券売機で現金か、スマホに入れたカードか
カードのチャージは現金だけです。
Suicaカードは券売機と多機能券売機のほか、全国相互利用のマークがあるのりこし精算機でもチャージできます。JR東日本でチャージできる額は500円、1,000円、2,000円、3,000円、5,000円、10,000円です。何回でもチャージできますが、残額は20,000円までです。Suicaカードのチャージにクレジットカードは使えません。
写真は、JR東日本の言う券売機の一例です。

iPhoneでは、Apple Walletに入れた支払いカードからチャージします。券売機も現金も使いません。
モバイルSuicaアプリは仕組みが違います。JR東日本によると、入会には電話番号を設定した対応スマホとクレジットカードが必要です。登録は午前4時から翌午前2時までいつでもできます。アプリに登録できるのはビューカード、JRE BANKデビット、JCB、VISA、Mastercard、American Express、Diners Club、JR東海エクスプレス・カードです。
訪日客には2つの注意点があります。アプリは3-Dセキュアによる本人確認に対応したカードしか使えません。JR東日本によると、海外発行のクレジットカードやプリペイドカードは原則登録できません。
Google ウォレットのチャージには別の決まりがあります。JR東日本のGoogle PayのSuicaのページによると、チャージは1円単位でできます。クレジットカードも複数登録できます。Googleの日本向けの一覧では、日本で発行されたほぼすべてのクレジットカードとデビットカード、プリペイドカードでチャージできます。日本のほぼすべてのコンビニでは、現金でもチャージできます。
券売機とお店、スマホでのチャージのしかたは、このサイトのICカードのチャージのページにまとめてあります。
デポジットと返金、スマホをなくしたとき
お金の戻り方は、どちらを使うかで違います。
カードの場合、JR東日本は残額とデポジットをまとめて返金します。残額から220円の手数料を引き、そこに500円のデポジットを足します。JR東日本の例では、残額が1,000円のカードなら1,280円が戻ります。

| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| カードの残額 | 1000円 | |
| 戻るデポジット | 500円 | |
| 差し引かれる手数料 | 220円 | 残額から引く |
| 受け取る総額 | 1280円 |
図は、この例を順に示したものです。残額が手数料より少なくても、500円のデポジットは全額戻ります。残額が100円なら、JR東日本はその100円を引いて500円を返します。
JR東日本のSuicaは、JR東日本の駅でしか返せません。東京モノレールなどほかの会社が売ったSuicaは、その会社に返します。東京モノレールのSuica・ICカードのページにも、カードの500円のデポジットのことが書いてあります。JR東日本の駅では「みどりの窓口」の表示を探してください。
10年間使わなかったSuicaカードは使えなくなります。それでも、残額から手数料を引いた額とデポジットは受け取れます。なくしたSuicaカードは再発行できません。名前が入ったMy Suica(記名式)なら再発行できます。
カードをiPhoneに移すと、デポジットの扱いが変わります。Appleによると、デポジットはApple Walletの交通系ICカードの残額に足されます。移したあと、元のカードは使えなくなります。
定期券は、モバイルSuicaアプリだと決まりが違います。JR東日本のモバイルSuicaへの切り替えのページによると、元の定期券は使えなくなります。翌日以降にJR東日本のSuicaエリアにある駅のみどりの窓口へ持っていくと、500円のデポジットが返ってきます。
Androidの場合、Google ウォレットではSuicaを返金できません。モバイルSuicaアプリか、モバイルSuicaのパソコンのサイトの会員メニューで退会します。スマホをなくしたら、すぐにその会員メニューから退会してください。ほかの人に残額を使われないためです。ほかのカードについては、このサイトのICカードの返金のページにまとめてあります。
短い旅行ならWelcome Suica Mobile
JR東日本は、iPhone向けに訪日客用の版も出しています。
JR東日本のWelcome Suica Mobileのページによると、Suicaを発行してチャージできるiOSのアプリです。発行したSuicaの有効期間は180日です。最後に残った残額は返金されず、発行日から180日で失効します。
このアプリには条件があります。使えるのは13歳以上です。Apple Payに対応した端末でしか使えず、iOSとwatchOSの一部のバージョンには対応していません。App Storeには、iOS 17.2以降のiPhoneが必要と書かれています。JR東日本はこのページを2026年3月時点の情報としています。
チャージは、Apple Payに入れたカードからします。JR東日本によると、国によってはダウンロードとチャージの機能が法律で制限されています。その国では、日本に着くまで待つことになるかもしれません。
飛行機に乗る前に設定してください。図は、JR東日本が示す手順をまとめたものです。

文で書くと次の順です。アプリをダウンロードして、利用規約に同意します。問い合わせ用の合言葉を決めて、位置情報をオンにします。アプリは位置情報を見て、チャージできるかどうかを決めます。そのあとApple Payに入れたカードでチャージします。
Androidのスマホはまだ使えません。JR東日本は、海外で売られるSamsung GalaxyのスマホでWelcome Suica Mobileを使えるように準備しています。時期は2027年前半の予定です。対象は2027年以降に発売されるGalaxyの機種で、対象の地域はあとでJR東日本が発表します。詳しい動きは、このサイトのWelcome Suica Mobileのページで追っています。
多くの訪日客は、このアプリと空港で売っているプラスチックのWelcome Suicaを比べて選んでいます。写真は成田空港です。

カード版の有効期間は28日で、デポジットはありません。カードとアプリの違いは、このサイトのWelcome SuicaとSuicaのページで比べています。ここでは繰り返しません。新しい決まりも始まります。2026年10月20日から、モバイルSuicaアプリにコード決済のteppayが加わります。何が変わるかは、このサイトの2026〜27年のSuicaの変更のまとめで説明しています。
駅でSuicaカードを買う
カードはJR東日本の駅で買います。
JR東日本のSuica・My Suicaを買える場所のページには、4つの場所が載っています。多機能券売機・みどりの窓口・話せる指定席券売機と、JR東日本の新幹線停車駅のみどりの窓口です。ふつうの指定席券売機ではSuicaカードは買えません。Suicaが一部しか使えない駅でも売っていません。
現金かビューカードを用意してください。JR東日本によると、SuicaカードとMy Suicaは、ほかのクレジットカードでは買えません。
写真はカードそのものです。あとでデポジットを受け取るときに返すのも、このカードです。

こどもは記名式のカードが必要です。無記名のこども用Suicaカードは無いので、こどもはMy Suicaになります。買うのはみどりの窓口か話せる指定席券売機で、こどもの本人確認書類が必要です。こども用Suicaは、小学校を卒業する年の3月31日まで使えます。
カードが手に入りにくい時期もありました。世界的な半導体不足のため、JR東日本は2023年6月8日から無記名のSuicaカードの販売を止めていました。記名式のカードは2024年9月1日に、無記名のカードは2025年3月1日に販売を再開しています。
空港のカウンターでは、Welcome Suicaなど訪日客向けのカードを売っています。カウンターの場所と営業時間は、このサイトの成田空港のICカードのページと羽田空港のICカードのページにまとめてあります。市内の駅については、Suicaを買える場所のページをご覧ください。
どちらを選べばいい?
スマホについての2つの質問に答えてください。

図は、下のリストと同じ考え方で作っています。どの答えも、ここまでの章で説明したことをもとにしています。
- iPhoneで最後に返金したい人:Apple WalletにSuicaを追加してください。500円のデポジットは不要で、Suicaアプリから返金できます。
- iPhoneで短期旅行の人:Welcome Suica Mobileを使ってください。有効期間は180日で、残額は返金されません。
- おサイフケータイ対応のAndroidの人:Google ウォレットにSuicaを追加してください。Android 9以上と、日本で使えるチャージ方法が必要です。
- それ以外のスマホの人:Suicaカードを買ってください。500円のデポジット込みで1,000円からです。チャージは現金でします。
- こども:みどりの窓口でこども用のMy Suicaを買ってください。
一日中出歩く日は、出かける前にスマホを充電してください。Appleによると、乗るには端末の電源が入っている必要があります。電源が切れた端末では運賃を払えません。
カードは、スマホにまったく頼りたくない人に向いています。帰国前にJR東日本の駅で返せば、残額から220円を引いた額に500円のデポジットを足して受け取れます。
カードとスマホ、日本在住の98人が使っているのは
2026年10月13〜14日に、日本在住の人へ旅の選び方32項目のネット調査をしました。130人が答えました。機械で書いたような回答・日本の外からの1件・食い違う回答の大半を除き、98人ぶんを集計しています。下の割合は、ほかの人数を書いていない所ではこの98人の中での割合です。日本を旅行する人全体の割合ではありません。32項目の結果と聞き方はこちら。
交通系ICカードをカードだけで使う人は55.1%(54人)、スマホだけで使う人は21.4%(21人)、両方使う人は13.3%(13人)でした。スマホで使っている34人に良い点を聞くと、多かったのは「どこでもチャージできる」(82.4%)、「残高がすぐ分かる」(同じく82.4%)、「カードを持ち歩かなくていい」(70.6%)でした。
「急にチャージができないこと。(携帯で)」
— 20代男性、東京



よくある質問
海外発行のクレジットカードでモバイルSuicaを使えますか?
モバイルSuicaアプリでは、基本的に使えません。JR東日本によると、海外で発行されたクレジットカードやプリペイドカードは原則として登録できません。アプリでは3-Dセキュアに対応したカードも必要です。iPhoneでは代わりに、Apple Walletに対応する支払いカードが入っていることがAppleの条件です。
SuicaカードをiPhoneに移すと500円のデポジットは戻りますか?
はい、Apple Walletの中で戻ります。Appleによると、デポジットはApple Walletの交通系ICカードの残額に足されます。移したあと、プラスチックのカードは使えなくなります。
海外で買ったAndroidのスマホでSuicaを使えますか?
Googleの条件を満たしていれば使えます。Googleによると、スマホはAndroid 9以上である必要があります。Suicaのような電子マネーには、おサイフケータイへの対応も必要です。おサイフケータイに対応していないスマホなら、代わりにSuicaカードを買ってください。
Welcome Suica Mobileは返金できますか?
いいえ。JR東日本によると、残額は返金されません。発行日から180日で失効するので、旅行中に電車や買い物で使い切ってください。



